遺品整理で思い出のテープを整理しよう
はじめに
大切な家族の葬儀が終わり、手をつけなければならないのが「遺品整理」です。
遺品とは、「ただのモノ」ではなく「故人が生きた証」です。遺品整理は、故人が使っていた家財や身の周りの物を整理し、不要な物を処分したり、大切な物は形見分けをしたりします。
実際にやるとなると、色々と難しいことが多いため、ある程度の知識を頭に入れて行動することが必要になります
遺品整理の際に困ること
昨今、終活が静かなブームとなり、生きている間に身辺整理をされる方も多くなりました。
それでも、大変な整理や片付け、他の人の物となるとなおさらです。遺品整理の際に困ることをいくつか挙げてみます。
思い出がよみがえってつらい
物を整理することで気持ちの整理につながることもありますが、再び大きな悲しみにおそわれることもあります。生前、故人が愛用していたものを見ると、思い出がよみがえって胸がいっぱいになり、なかなか進まないこともあるのです。
遺品が大量すぎる
戦前中後を生きてこられた年配の方ですと、物に対しての感覚が少し違うこともあります。家中の物を集めると、トラック何台分になることも少なくないのです。
どれを処分して良いのか分からない
いざ処分しようと思っても「何が大切な物か分からない」ということもよくあります。「あれは大切な物だった」と、捨てた後で分かってもどうすることもできないのです。
そんな遺品の中でも、ビデオテープは「処分に困ってしまう遺品」の筆頭として挙げられます。
1970年代から2010年あたりまでの間、ビデオテープは家庭に広く普及した映像記録媒体として活躍していました。家族とのさまざまな思い出のシーンがテープに残っているという方もおられることでしょう。他人から見れば何でもない映像であっても、当人やその家族にとっては、何にも代えがたい大切な思い出の映像です。特に亡くなった方が残した映像というのは、その人を偲ぶ大切な遺品となります。「ぜひとも残しておきたい」と思う気持ちはあっても、量が多ければ、それはとても難しいものになってしまうのです。
遺品整理のタイミング
遺品整理を行う日にちに決まりはありませんが、大体の目安として四十九日法要が終わって、気持ちが落ち着いたころに行うのが一般的な傾向にあります。
ただ、故人が賃貸物件に住んでいた場合には、退去しなければ家賃が発生するため、できるだけ早く整理を行う必要があります。
残された家族が住んでいる場合は、故人が愛用していたものが一気に片付けられてしまうのは寂しく感じることが多いため、少しずつ整理するのも良いでしょう。
遺品整理の方法
ビデオテープの中に入っている故人との思い出はそのままに、スッキリ整理する方法が「DVDへのダビング」です。DVD化することでコンパクトになりますし、何枚もダビングすれば、兄弟や家族、みんなで持てるのもメリットです。
保管のために場所を取らないため、整理するのにとても良い方法であると言えます。
ビデオテープからDVDへのダビングは、それぞれの再生機器とそれらを繋ぐケーブルが必要になりますが、ダビング自体は必要な道具さえ揃えば簡単に行うことができます。
遺品整理の注意点とアドバイス
ビデオテープは、どんなに大切に保管されていても、年月とともに少しずつ劣化していきます。湿気にも弱いため、風通しの悪いところに置いておくとテープの磁気部分にカビが発生してしまうことがあります。一目見て分かるもの以外にも、テープの目視できない部分にカビが生えているというケースもあるのです。
「そもそもビデオテープを再生する機械がない」と、泣く泣く処分するケースも多いようです。一方、ビデオデッキを所有していたとしても、再生しようとするとヘッドが目詰まりして、デッキが壊れてしまうこともあります。そのため、古いテープは状態を見ながら慎重に扱うよう、注意が必要です。
すでにビデオテープが劣化していたり、切れている場合は、個人の力でダビングを行うことは非常に難しくなります。
現在、さまざまな業者が古いビデオテープをDVD化するサービスを行っているため、業者に問い合わせてみるのも、1つの方法として検討する価値は十分あると言えます。
まとめ
思い出のテープを整理するための遺品整理について、概要つかめましたでしょうか。
故人との思い出をいつまでも綺麗な形で映像に残し、その映像を見ながら思いを馳せることで故人へ畏敬の念が生まれたり、自分のルーツを知るきっかけにも繋がっていきます。
遺品整理は、故人がどのように生きてきたかを知ることのできる唯一の方法であり、遺品と向き合うことで自分の過去を振り返り、生きていこうと思う力が生まれることもあるのです。
今、生きているうちに、少しずつ身辺を整理しておくことは、これからの社会において、とても重要になってくると思われます。そのため、思い出を映像化しておくことをおすすめします。
その際は、業者に依頼されることをご検討してみてください。